【第三回】スキャナの選択〜imageFORMULA DR-150で安価に〜

 今回は、(1)皆さまがスキャナーを選択する際に考慮にいれるべきポイントと、(2)僕が選んだCanon「ImageFORMULA DR-150」を紹介していこうかと思います。

 スタイル、考え方にかまわず、自炊のときに必須となるのが、オートドキュメントフィーダ機能(ADF)でしょう。同じくらいのスキャン性能のフラットヘッドタイプ(コンビニのコピー機のようになタイプのスキャナーです)と比較すると2倍から3倍、2〜3万円は割高になります。しかしながら、数十枚いっぺんにセットして、一気にスキャンできるADF機能は、何千枚、人によっては何万枚もスキャンすることになる「自炊」においては、必須機能です。自炊に取り組むならば、ここだけはけちけちせずに、AFD機能付のものにしたいところです。


 ImageFORMURA DR-150は、Canon製ADF機能付スキャナーの性能を抑えた低価格帯製品です。Amazonでは、現在、2万円前後で売られています。富士通の同程度の性能の「FUJITSU ScanSnap S1300」にくらべ、5000円程度安くなっており、安く自炊の環境を整えたいとき、有力な選択肢となるかと思います。ちなみに、写真は、700冊ほどスキャンした老兵です。
 
 ADF機能付の個人向け製品で、もっとも人気のある「FUJITSU ScanSnap S1500」という機種は、40000円前後と「DR-150」と比べ2倍くらいの価格となっています。「ScanSnap S1300」や「ImageFORMURA DR150」等の低価格帯製品と比較したとき大きな違いとなるのは、超音波で重送を検知する「超音波方式マルチフィードセンサー」機能です。

 オートドキュメントフィード機能は、あるなしで2万から3万の違いがあることからもわかるとおり、なかなか繊細な技術のようです。不ぞろいで摩擦の強さも違う紙の束を1枚1枚よりわけてヘッド部分(読み取り部分)に送る・・・と考えますと、工学など専門外なのですが、なかなか高度で難しそうな作業だなぁと思います。ほんの少し接着部分がのこっていたり、静電気でくっついていたりするとすぐ、2枚以上まとめて、スキャナーの読み取り部分に送り込まれてしまいます。(重送というみたいです)超音波方式の重送感知機能がついている機種では、2枚以上いっぺんに読み取り部分に送られた場合、超音波でそれを検知し、スキャンを一時中断してくれる機能であり、しっかりすべてのページをスキャンできているかチェックする時間がかなり省けるため、何百冊もの書籍を効率的にスキャンしようと計画している人は、この機能搭載されているかいないかをしっかりチェックするとよいでしょう。

 僕が購入した「ImageFORMULA DR-150」は、残念ながら超音波方式の重送センサーが搭載されおらず、しっかりとすべてのページをスキャンできているかチェックするには、セットするページ数をしっかり管理するなどの工夫が必要になります。たとえば、50ページにくぎってセットしていき、スキャン枚数が50枚の倍数になっているかチェックしていったり、表紙等をあらかじめ別カウントでスキャンしておき、書籍に印字されたページ数とスキャンされたページ数を同じになるようにするなど、一手間かかります。逆にいうと、こういった工夫を一手間かけることができるならば、超音波方式の重送センサーは必要ないのかもしれません。スキャンする冊数、かけられる時間とお金等の兼ね合いでは、超音波方式の重送センサーなしの機種を安価に入手する選択もアリかと思います。

 また、スキャンスピードも、「ImageFORMULA DR-150」と「ScanSnap S1500」で比較した場合、大きな違いがあります。OCRや読書に耐えられる画質とスピードの兼ね合いからもっとも自炊に向いているかと思われる「300dpi/カラー」でスキャンした場合、「ScanSnapS1500」と「ImageFORMULA DR-150」では、倍程度の違いがあります。「ScanSnapS1500」が1分間に40ページ(20枚)ほどスキャンできるのに比べ、「ImageFORMULA DR-150」は、1分間に20ページ(10枚)ほどです。(カタログスペック)

しかし、実は「300dpi/グレースケール」の場合のスキャンスピードは、「S1500」も「DR-150」も同じくらいだったりします。表紙等カラーの部分だけカラーでスキャンし、中身はグレースケール、もしくは「すべてグレースケール」という選択を行うことによって、「ScanSnap S1500」にも負けない素ばやさで書籍の電子化を行うことができたりします。

「ImageFORMULA DR-150」で、700冊ほど、半年かけてスキャンしました。たしかにカラースキャンしているときのスピードの遅さやたまに発生する重送には苦労しました。しかし、Evernote との連携機能つきの付属ソフト、ティッシュ箱1つ程度というコンパクト差、スタイリッシュなデザイン等、製品としての総合的な魅力は、とても感じています。

  • スキャン時に重送を目視で確認する一手間をかけられる
  • スキャンスピードを気にしない
    • もしくは、1冊の本をカラースキャンとグレースケールスキャンを使い分けてスキャンすることに違和感を感じない
  • スタイリッシュさ、コンパクト差を重視する
  • Evernoteとの連携機能に魅力を感じる


以上のような方には、「ImageFORMULA DR-150」、安価でスタイリッシュでおすすめです。