anybody's game

日々感じたこと、艦隊これくしょん、千年戦争アイギス、読書記録

つれづれ日記 2006年1月17日号

  • テスト期間が近づくと、机の周りが整理整頓されていく法則。

「今日の脳年令」

  • 29歳

この400年の科学の発展には、人間のもつ「自己顕示欲」が大きく寄与している。研究者のだれもが、一番のりの栄誉を、またはノーベル賞を勝ち取りたいと思うからだ。

ちなみに、科学の研究成果を最初に自慢したのは、ガリレオ・ガリレイ。なぜそれまで自慢する人がいなかったのか?それは、科学の研究とは、古代ギリシャ哲学を学び、そしてその正しさを証明することであったから。自分が一番に発見したという自慢をする余地はなかった。なにしろ、古代ギリシアの哲学が絶対だったのだから。

ところが、ガリレオは、自分で改良した望遠鏡で今まで見えなかった遠くのものを見た。自分が一番乗りという確信があったから、科学仲間に自慢した。

そんなガリレオの時代に、科学は、古代ギリシャから、近代科学へと生まれ変わった。科学サークルであるロンドン王立協会には、自分の発見についての自慢する手紙がたくさん届けられた。科学者は、みんな自慢したかったのだ。その手紙を編集し、プライオリティーを証明する役割を果たしたのが、「Philosophical Transaction」。最初の科学雑誌だ。科学雑誌に最初に載せることが、自分が一番のりの証明になる。この科学界のルールは、現在もつづいている。自己顕示欲は、これからも科学の発展に欠かせないだろう。

しかし、自己顕示欲とか、虚栄心などは、あばれ牛のような感情だ。一度あばれはじめてしまったら手がつけられなくなる。今回の韓国の事件や、東大教授の疑惑のようなことになる。

しかし、この人間の原動力となる気持ちを、このような事件をきっかけに、否定すべきだろうか?このあばれ牛、うまく利用すれば、田畑を耕すし、移動手段にもなるし、食料にもなる。現に、科学をここまで発展させてきたのは、自己顕示欲のおかげ。だから、研究成果の偽造をするような人がたまに出てくるのも、許容しなければいけないと思うし、さらに、多少リスクのあるエネルギー源として、利用してやるくらいの気負いも必要だと思う。

2018-04-02 記

「ぴろりーだー」という名前でmixiに書いていた日記の再掲です。当時のmixiの雰囲気など味わえるかと。