早稲田大学図書館の地下、 ふるい資料が保存されてる研究書庫。
僕は、そこにいくと、思い出したように、 50年前の早稲田大学 速記研究会のテキストを見ます。
ここに来るときの習慣になっています。
わら半紙にガリ版刷りのその本は、 地は茶色に、字は読めないほどに 薄くなり、明日にも読めなくなりそうです。
このはかない蔵書をみて、ふと耳をすますと、 何千何万とならぶここの蔵書の ギシギシと音をたてて経年劣化している音が、 たしかに聞こえてくるような気がします。
デジタル時代の僕は、 著作権を50年と定めた人の感覚の鋭さに、 思いをはせてしまいます。