電子手帳を捨てた。
思えば、電子機器の入出力に興味をもったのは、父さんが会社でもらってきたこの電子手帳だったかもしれない。とくに予定もないのに、細かくスケジュールを登録し、連絡する予定もないのに連絡網の電話番号をかたはしから登録した。本当にただ量感のないところに情報がどんどん詰まっていく感じがたまらなくよかった。とすると、この電子手帳は、今の職業につくきっかけのきっかけだったのかもしれない。
だけど、電池もないし、入れたところで、使わない。今、手帳は、紙のものが好き。思い出、思い入れは、頭の中と写真で十分です。