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速記の方式

 速記というのは、速記符号によって書き取った記録を、 普通の文字(国字)に戻すまでをいいます。

 国字に戻すまで、一時的に用いられる速記符号は、 「中間的なメディア」といわれます。速記符号とは、 自分があとで国字にもどすためだけのメディア、いうなれば、 マスメディアとは対極にある「個人的なメディア」なのです。 ですから、会議録を作るだとか、メモをとるだとか、 目的にあった速さで書き取れるならば、 自分の好きな符号を考えだしてもいいのです。

 とはいえ、話す言葉を速記するというのはとても高度な技術なので、 1から体系を作り上げるというのは、非常に大変なことです。 「先人たちが考えだしたものをすべて学んでから、 自分独自のものを考え出す」というのが、 効率の良い上達方法であるのは、いうまでもないでしょう。

 「目的」、「読み書きのバランス」、「学習の効率」、「教育方法」など さまざまな特徴をもつ速記符号の体系が考案され、実用化され、 時には指導され、消えていきました。

 それぞれの体系のことを「~方式」といい、 考案者の名前がつけられることが多いようです。 現在も後継者が育成されている代表的なものに、 中根式、早稲田式、V字式、山根式などがあります。 中根式・早稲田式・衆議院式、参議院式は、広く普及したので、 「四大速記方式」などと呼ばれる場合もあります。 (ただし、衆議院式・参議院式は、2005年に 養成所が新規募集を停止しため、今後後継者がいなくなる可能性が極めて高いです。)