- 2007年06月13日付
- 日経MJ
「ニコイチ」と読む。女子高生の書き言葉で「ふたりでひとつ」「いつも一緒」といった意味を指す。友達(女同士)が非常に仲の良い様子を表す言葉だ。一部の女子高生の間では、この言葉をメール、写真シールなどに書き込む習慣が定着している。
(中略)
ちなみに一般にニコイチとは、ふたつの不良品から部品を取り出してひとつの製品を作ることや、その製品を指すことが多い。
イマドキの女子高生が使う言葉には、拒絶反応をおこしてしまう場合が多いのですが、これだけはいいなと思ってしまいました。とくによいのは、本来の意味が「ふたつの不良品から部品を取り出してひとつの製品を作ること」というところ。
女子高生がこの意味を知っていて使っているのかはわからないけれども、基本的に、自虐的な態度の人、好きです。
お互い自虐的に会話していると、自慢のしあいにならないし、自分のダメさが緩和される感じで気持ちがよいです。反対に、自慢のしあいのような流れ、つまり、何気なく最近の話題ふってみると、「オレのほうがもっとすごいこと知っているぜ」「もっと前から知っていたぜ」みたいにかえってくる感じです。こういう流れになると、ちょっと嫌だなって思ってしまうんです。
しかも、僕の周りだけかもしれないけれども、一般的にしゃべっていると自慢のような流れになることが多いんですね。もしかしたら、僕が自慢っぽく話すタイプで、そういう話しかたが相手の自尊心をちょっと傷つけたり、対抗したくなって、自慢したくなってしまう、という落ちかもしれないけども。とにかく、お互いに自慢しあうような会話は苦手です。
そのてん、ニコイチって言葉はいいですね。お互いに「私ら不良品!」って自虐しながら、仲のよさを確認しあう、こういう関係って、僕、好きですよ。